ルビィ「──気の引ける誕生日。」
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4: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2017/09/20(水) 23:51:22.32 ID:O2RiTAsto

    *    *    *





善子「……」


自宅に帰ってから、シャワーを浴びて、自室に戻るとスマホの履歴に見慣れない着信履歴が大量にあった。

──いや、見慣れないってのは少し語弊があるんだけど……


善子「ついに近代化の波がここまで……? いや、これは罠と見た方が……」


私がそんなことを呟きながら携帯の画面をスクロールしていると

その着信履歴と同じ発信先が表示されると共に、好きなロックバンドのデスボイスが耳を劈いた。


善子「──!?!!? うっさいわよ!!?」


自分で設定した着信音に逆ギレしながら、電話に出る。


花丸『ずらー?! ご、ごめんなさい!?』


すると開幕、発信先のずら丸から謝罪された。


善子「何よ今さっき会ってたのに、この着信履歴……。ヤンデレにでも目覚めたの?」

花丸『やんでれ……?』

善子「……なんでもない。……それでどうしたのよ? あんたが自分から電話掛けてくるなんて、珍しいじゃない」

花丸『あ、うん……えっと、らいん? ってやつでいつも善子ちゃんがやってるみたいに、皆でお話するやつがよくわからなくて……』

善子「……? 普通にAqoursのグループ画面に無料通話って──」


言いかけて思い出す。そういえばずら丸の携帯ガラケーだった。


善子「あんたの携帯じゃ出来ないわ」

花丸『え!? そ、そこをなんとかお願いずら!!』

善子「いや、私に言われても困るんだけど……。何か皆と相談したいことでもあるの?」

花丸『あ、うん……えっとね。誕生日会の相談なんだけど……』


ずら丸の言葉に私は顔を顰めた。


善子「誕生日会って今終わったところじゃないの」

花丸『あ、いや……梨子さんの誕生日会の話じゃなくてね』

善子「……? じゃあ、誰のよ」

花丸『えっと、ルビィちゃんの』

善子「いつ?」

花丸『明後日』

善子「……」

花丸『……』

善子「……は?」


ルビィ、アサッテ、タンジョウビ

そんなカタコトな単語が脳内を流れていく。



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