ルビィ「──気の引ける誕生日。」
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14: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2017/09/21(木) 00:02:47.27 ID:PRn4YQDVo

破裂音と共に紙テープがひらひらと舞っている。


「「「ルビィ(ちゃん)、お誕生日おめでとうーーーー!!!」」」


そんな声に包まれた。


ルビィ「ふぇ……? ぇ……?」


ルビィは困惑しながら、自分を抱きとめた人の顔を見上げました。


ダイヤ「ルビィ。おめでとう。」

ルビィ「お姉ちゃん……」


部室を見回すと……ルビィちゃんお誕生会の文字。

──ルビィのお誕生日会……?

ルビィは反射的に振り返って逃げようとしたんだけど……


善子「あんたのための会よ? 逃げるんじゃないわよ」

花丸「そうずら」


善子ちゃんと花丸ちゃんが入ってきて、後ろ手で扉を閉めてしまった。


ダイヤ「第一、どうして逃げる必要がありますの?」


そういって、お姉ちゃんに後ろから抱きしめられました。


ルビィ「ぇ……だって、ルビィ……お誕生日は……お姉ちゃん」


頭の中が混乱して、うまく言葉が出てこない。

でも、お姉ちゃん優しく微笑みながら


ダイヤ「わたくしが誕生日に忙しくて祝えないから……自分も祝われちゃいけないだなんて、そんなこと考えていたのですわね。」


ぎゅっとさっきよりも強く抱きしめて、そう言いました。


ダイヤ「ごめんなさい……不器用なお姉ちゃんで。……いっつも、ルビィにばっかりいっぱい悩ませて……」

ルビィ「お姉ちゃん……?」

ダイヤ「どうやってお祝いしてあげればいいのか、わたくし自身もよくわかってなくて……でもね、ルビィ。」


お姉ちゃんが今、世界で一番、誰よりも優しい顔をしている。顔は見えなかったけど、そう、思いました。



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