12: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/09/18(月) 22:46:40.03 ID:n8F8dLyB0
前川みくと多田李衣菜はレッスンルームで新曲の練習をしていた。
だが歌を合わせている最中、李衣菜が急に歌うのをやめてしまった。
「李衣菜チャン。歌うのやめちゃうなんてどうしたにゃ?」
驚いたみくが聞くも、李衣菜の態度ははっきりしない。
「ごめん。でも、なんか」
「もしかしてどこか体調悪い?」
「ううん!そういうのじゃなくて!……ねえ、みくちゃん。この曲ってあたし達のための新曲なんだよね?」
「そうにゃ!みく達のために作られた今日届いたばかりの出来立てホヤホヤの新曲!もう、みく嬉しくて」
新曲が届いた時、「待ってたにゃ!」と喜ぶみくを「新曲の話なんてあったっけ?」と疑問を持ちながらも李衣菜は一緒に喜んでいた。
だから、李衣菜の次の言葉がみくには信じられなかった。
「……これ、本当にあたしが歌っていいのかな」
「何を言ってるにゃ!?」
せっかく届いた新曲が嬉しくないのだろうか。
まさかまたロックじゃないとかよくわからないことを言うつもりなのだろうか。
「そんなんじゃないよ!ただ、なんだろう。この曲、何度聴いてもあたしの曲って感じがしないというか……ロックじゃないっていうか……」
「やっぱりロックの話じゃない!」
「そ、そうだけどそうじゃないんだよ!この曲は本当はあたしじゃなくて、みくちゃんと他の誰かの曲な気がするの!」
「な……!?」
みくは反論しようとして、言葉に詰まった。
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