七尾百合子「プリムラの花に、言の葉を乗せて」
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22: ◆TDuorh6/aM[saga]
2017/09/29(金) 18:17:09.11 ID:mEfCliWxO





 ……あ、寝ちゃってたんだ。

 目を覚ませば、窓から陽の光が射し込んでいました。
 重い身体を無理やり起こし、時間を確認しようとスマホを開きます。

 あれ?通知きてる……

 開けば、プロデューサーさんからのラインでした。

『昨日はすまなかった。俺、無神経過ぎたかもしれないな。きちんと謝りたいから、事務所来たら少し時間を貰えるか?』

 そんな、プロデューサーさんは悪くないのに!

 でも、心の何処かで。
 よかった、なんて安心する自分がいました。
 私が謝りやすくなったな、なんて。

 ……なんだか、おかしいよね。

 幾ら何でも、都合が良過ぎます。
 幾ら恋する乙女でも、御都合主義が過ぎれば怪しんだりもします。
 だって、明らかにプロデューサーさんは悪くないのに。
 私が謝ると言って切った会話をこう繋がるなんて、なんだか不自然に感じて。

 その時、私は気付きました。

 昨日買ってきたばかりのプリムラの。
 緑に生えていた芽が、枯れている事に。






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