七尾百合子「プリムラの花に、言の葉を乗せて」
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16: ◆TDuorh6/aM[saga]
2017/09/29(金) 18:13:43.62 ID:mEfCliWxO


 翌日、私は起きてすぐプロデューサーさんに電話をかけました。
 数回のコール音、そして通話開始の音。

「おはようございます、プロデューサーさん……!」

 祈るような思いで、私は挨拶をしました。
 しかし、向こうからの返事は聞こえません。

「……夢じゃ、無かったんですね……」

 一旦通話を終了して、確認との旨のラインを送りました。
 心はとても重いですが、事務所に行かないわけにもいきません。
 顔を洗って、朝ごはんを食べて。
 部屋で着替えている時、ふと違和感を覚えました。

 あれ?プリムラの葉が……

 机の上の、昨日買ってきたばかりのプリムラの花。
 その花は綺麗に咲き誇っていますが。
 何故か、葉っぱが枯れきっていました。
 花だけのプリムラは、どこか奇妙です。

 ……って、今は気にしてる場合じゃないよね。

 遅刻するのはまずいですから、一旦頭から叩き出して。
 寒い道路を、一人で歩きました。




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