3: ◆I53lPPif0o[sage]
2017/09/13(水) 16:03:01.76 ID:Rm5zT9OHo
天龍「………………」
憲兵「本日の戦果は?」
天龍「んなもん、わかんねぇよ。撃ってる奴が敵か味方かもわかんねぇんだからな」
憲兵「三隻だけでありますか」
金剛「…………デース」
村雨「……皆、沈んだわよ……叫び声が、聞こえてきたもの」
憲兵「それでは次の出撃まで自室で待機をしているのであります」
女提督「ちょ、ちょっと待ってください! あの、私は」
天龍「新しい提督……だろ? 悪いけど疲れてんだ、挨拶はいらねぇよ」
ぞろぞろ
女提督「あ、ま、待って!」
憲兵「提督殿。先ほど言ったことはお忘れではないでありますな?」
女提督「待ってください! あんな、ボロボロなのに……入渠させないと!」
憲兵「次の出撃は一時間後であります。そんな暇はないのでありますよ」
女提督「なっ……ここは私の鎮守府ですよ!? それは私が決めます!」
憲兵「……待つのであります。少しでも穴を作ればすぐに深海棲艦に押し返されるのであります。沈んだ艦娘はすぐに補充されるのでありますよ。上が望まれていることはあくまで現状維持……わかるでありますね?」
女提督「……黙りなさい。この鎮守府のことは、私が決めます」
憲兵「……まさか……貴女は艦娘のことを人間だとでも思っているのでありますか?」
女提督「私たちと同じ見た目をしていて、私たちと同じように物を考える。ほとんど人間と変わりません」
憲兵「分かっていないのでありますな……。艦娘は兵器。我々人間には対抗できない化け物に唯一対抗できる手段でしかないのであります」
女提督「私の考え方とは違うようですね」
すたすた
憲兵「………………優秀な人間が何人もここに配属され、艦娘を守ろうとし……そしてどうなったのか」
女提督「…………」
憲兵「艦娘を何隻も失い、壊れた人間。そのなかには、英雄・男提督といるのであります」
女提督「…………、……え!?」
憲兵「優秀な人でありました。艦娘と共に戦い、優秀な艦娘を増やし、いずれ世界を救うと思っていました」
女提督「し、知っています……ですが、男提督は海外に行ったと」
憲兵「いいえ。精神病院で今もなお己を傷付け続けているのであります」
女提督「……なんで貴方がそんなことを……」
憲兵「……彼は友人でありましたから」
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