19:名無しNIPPER[saga]
2017/09/11(月) 17:45:11.92 ID:4sMggCAno
さて、ひと通り使い方をレクチャーしてやると、雪美は俄然はりきってスマホを構えだした。
「しっかりとボクのカワイイ姿を撮ってくださいね!」
今にも腕の中から飛び出しそうなペロをなんとか抱きかかえ、幸子は渾身のアイドルスマイルをカメラに向けた。
雪美は角度を変えながらひたすらシャッターを切っていく。
「どうです? ちゃんと撮れました? どれどれ……ってこれ全部ペロしか写ってないじゃないですか!」
お約束である。
「ペロ……かわいい……」
雪美は自分で撮ったペロの写真を見て大いに満足していた。
「雪美さん、よく考えてください。確かにペロはかわいいかもしれませんが、写真に宇宙一カワイイボクも一緒に写っていたらもっとカワイくなると思いませんか?」
「……?」
幸子の理屈はどうやら雪美には難しすぎたようである。
「むむむ、こうなったら……雪美さん、ちょっとボクがお手本を見せてあげますから、ペロを抱いてみてください」
雪美は言われた通りにペロを抱いた。
相変わらずキョトンとした顔で突っ立ったままである。
「う〜ん、雪美さん、もう少し体を傾けて、気持ち上目線で顔はこっちを向けて……そうそう! いいですねぇ!」パシャッ
「今度はペロの顔を覗き込むように……それです!」パシャッ
「次はペロのお腹を撫でている所を……あっ、いい笑顔!」パシャッ
完全にアイドルの撮影現場のノリである。
幸子が突然一人で盛り上がり始めたので雪美もペロも最初はびっくりしたが、やがてすぐその気になって即席の撮影会に夢中になった。
そうしてしばらく撮影会が続き、ようやく幸子が本来の目的を思い出した頃には、スマホには実に百枚近くのペロと雪美の写真が保存されていたのだった。……
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