5:名無しNIPPER
2017/09/11(月) 15:03:31.68 ID:D/EC2Ftq0
医者の診療時間は短いものだった
事前に予約を取るものの、時間通りに診察を受けれる事はまずなく、一時間位待つことがざらだった
自分よりも重症の患者は沢山いて、そのせいで時間を食うらしい
6:名無しNIPPER
2017/09/11(月) 15:07:09.24 ID:D/EC2Ftq0
平行して病院と提携のあるカウンセリング機関にも通った
カウンセラーは緊張の原因は空間把握能力が劣っており、細かい変化に気付かないせいだろうと言った
そのせいで知らず知らずの内に周りに迷惑をかけて、結果的に周囲から疎外されてしまうらしい
7:名無しNIPPER
2017/09/11(月) 15:10:49.31 ID:D/EC2Ftq0
夏の終わり頃になって、予備校に通い始めた
カウンセラーからしつこく言われたのと、自分自身が家に居る事が嫌になって来ていたからだ
親と顔を合わせるのが辛い
8:名無しNIPPER
2017/09/11(月) 15:14:20.32 ID:D/EC2Ftq0
予備校に通っていることを、親やカウンセラー、医者は喜んだ
俺も、このままでいいのかもしれないと思った
そして春が始まる頃、俺は高校時代の同級生と会った
9:名無しNIPPER
2017/09/11(月) 15:21:38.51 ID:D/EC2Ftq0
俺はネットで精神科を探し、駅前にある精神科に行ってみる事にした
そこの医者にも、俺の大まかな経歴等を話したが、分からない、と言われた
カウンセラーは、言い訳を見付ける事しかしなかった
10:名無しNIPPER
2017/09/11(月) 15:27:55.70 ID:D/EC2Ftq0
元々の医者からは、また大量の薬を出された。
当然副作用も酷かったが、何より医者の「飲んでゆっくりしていれば必ず良くなる」と言う言葉がとても魅力的に思えた
親も、医者の事を信じるのが一番だと言った。今思えば、親もよく分からず不安だったのだろう。
11:名無しNIPPER
2017/09/11(月) 15:35:25.57 ID:D/EC2Ftq0
幸い、急患で駆け付けて処方された薬を飲んだら、翌日には良くなった。
でも、それから先は、また俺の掛かり付け医が変わった。同じ病院内の他の医者が担当することになった。親と前医者との間でどんなやり取りがあったのかは知らないが、多分前医者が気分を悪くしたのだろう。
その頃、また俺は精神科を探し始めた。そして、ネットで評判の良かったクリニックにかかってみる事にした。
12:名無しNIPPER[sage]
2017/09/11(月) 16:32:20.07 ID:n1HjQZOOO
人が壊れていく過程だな
今俺の知り合いもこの過程にいてもう抜け出せなくなっている
13:名無しNIPPER[sage]
2017/09/11(月) 17:20:51.71 ID:W1hjeiCAo
興味深い
14:名無しNIPPER
2017/09/11(月) 18:01:32.00 ID:D/EC2Ftq0
医者は自分がどうしたいのか、どう思っているのかをその都度よく考える事が重要だと言った。俺はその事を常に心がける事にした。さらに、人と接する職業には向いていないだろうから、伝統芸能の職人を目指したら良いのではないかとも言った。俺は、そう言う事ではない様な気がした。
平行して、以前からのカウンセリングにも通った。カウンセラーはずっと「その事は後から考えればよい」の一点張りだった。俺はそうかも知れないと思った。
夏が終わり、俺はまた予備校に通い始めた。
15:名無しNIPPER
2017/09/11(月) 18:09:45.99 ID:D/EC2Ftq0
年が明け、センター試験が終わり、俺の合格は粗方決まったかに思えた。ふと、俺はこのままで大学生になれるのだろうかと思った。勉強をするよりも、他の事をした方が為になるのではないか。
俺は久し振りに医者とカウンセラーにかかった。
医者は、以前よりも淡白になったように感じた。医者から見れば俺は健常者なのだろう。俺は、自分が自分で障害者として扱って欲しいのか、健常者として扱って欲しいのかが分からなくなった。
27Res/12.31 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20