17: ◆z4l4K/HkZ2
2017/09/09(土) 00:44:49.04 ID:UExX3PfR0
ある日。
急に上司である部長から呼び出しを受けた俺は叱責を受けていた。
18: ◆z4l4K/HkZ2
2017/09/09(土) 00:47:05.73 ID:UExX3PfR0
「それは解かっている。だが他も数字が落ちているからウチも落としていい、という訳にはならない。違うかね?」
「……いいえ」
「……プロデューサー君。良いかね。あの局のディレクターとはウチも懇意にしてもらっているんだ。今回のドラマでもメイン級の良い役を貰っているのだろう?それなのに数字を落としては困るんだ」
19: ◆z4l4K/HkZ2
2017/09/09(土) 00:49:00.80 ID:UExX3PfR0
「良いかね、私は数字が取れないのを君たちの所為と言っているのではない。責任感ある仕事をして欲しいと言っているんだ。君にも、アイドル達にもな」
「はい。申し訳ありません」
「解かればいいんだ。それでは明日中までに今回の視聴率低下の原因とその対応策についてまとめ、私に提出しなさい。先方のディレクターにも提出する」
20: ◆z4l4K/HkZ2
2017/09/09(土) 00:51:08.73 ID:UExX3PfR0
「ふぅ……ん?」
上司の部屋から出た俺を、周子と奏が待っていた。
「プロデューサー……」
21:名無しNIPPER[sage]
2017/09/09(土) 00:52:21.90 ID:g+AolDgQ0
しゅーかなが出てるドラマなんて見逃すわけにはいかんでしょ
22: ◆z4l4K/HkZ2
2017/09/09(土) 00:54:00.86 ID:UExX3PfR0
「ごめん、プロデューサー……あたしの所為で……」
「周子は何も気にすることは無いさ。さっきも言った通り、あの日は条件が悪かった。それに、録画率は全国平均でも高い数値を出してる。一概に数字を落としただけとは言えない」
23: ◆z4l4K/HkZ2
2017/09/09(土) 00:56:33.16 ID:UExX3PfR0
「……うん。そうやね。プロデューサーさん、あたしもっと頑張るからさ。見ててよね」
「ああ」
24: ◆z4l4K/HkZ2
2017/09/09(土) 00:59:58.77 ID:UExX3PfR0
「私は別に……けど」
奏は俺の方に向き直る。
25: ◆z4l4K/HkZ2
2017/09/09(土) 01:02:29.46 ID:UExX3PfR0
「……プロデューサーさん。貴方、お人好しが過ぎるわよ……」
「そうか?ははは、まあ俺の数少ない長所だな、それは」
笑いながら時計を見やると、時計の針は18:00を回っていた。
26: ◆z4l4K/HkZ2
2017/09/09(土) 01:06:29.40 ID:UExX3PfR0
「38度か……思ったより熱が出てるな……」
27: ◆z4l4K/HkZ2
2017/09/09(土) 01:08:22.58 ID:UExX3PfR0
彼女たちがアイドルとして成長し、自信を付けていくのに対して、自分は実力不足を実感する。
しかしそのせいでアイドル達の足を引っ張るわけにはいかないから、自然と休みを削る恰好となった。
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