9: ◆97Mk9WqE8w[sage saga]
2017/09/07(木) 21:11:14.49 ID:qeoTwk+V0
とはいえ、いい加減な気持ちでプレゼントを選んだわけではない。
心がこもっていれば、何でも喜んでくれる。そうでなければ、笑顔を見せながらも内心泣いてしまうだろう。
佐久間まゆはそういう子だ。
彼女の涙は見たくない。
だからこそ、今年も気合を入れて選んだ。
が、なにぶん朴念仁と友人たちにからかわれる気質なもので、女心をおさえたチョイスができたかについては、全く自信がない。
「ふぅ……」
仕事の疲れと、自分のセンスのなさを嘆くため息ひとつ。
日が落ち始め、茜色に染まりつつある空を眺めて独り言をつぶやいた。
「まゆが欲しいものは何だったろうなぁ」
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