櫻子「これからも一緒に」
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23:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:10:14.51 ID:+EtVRVLso



櫻子「……よかったね、昨日ちなつちゃんから連絡貰えてさ」とぼとぼ

向日葵「ええ、本当に」


遠くの方で、かなかなとヒグラシが鳴く帰り道。

吉川さん赤座さんと別れて、暑さの落ち着いた夕方の道を歩く。ひとしきり話し合って疲れてしまったのか、今の櫻子はだいぶ落ち着いていた。


櫻子「私、これからももっと二人と連絡とろ。しばらく会ってないうちになんだか気まずくなっちゃって、こっちからあんまり連絡とかできなかったんだけど……二人とも変わらないままでいてくれて、嬉しかったなぁ」

向日葵「またみんなで一緒に遊びたいですわね」

櫻子「うん」


櫻子と歩幅を合わせながら、二人から聞いた色んなお話を思い返す。

二人はこの後、お姉さん方と一緒に暮らしている家へと帰るのだろう。

一緒に住むとはどんな感覚なのだろうか。私と櫻子は家が近すぎて、わざわざどっちかの家に偏るなんてことがないので、よくわからなかった。


向日葵「櫻子は、赤座さんのお姉さんと吉川さんのお姉さんに会ったことあります?」

櫻子「家に遊びに行ったときに会ったことはあるけど……まさか付き合ってるなんて思わなかったよ。すごいね、姉妹揃って同じ家の相手と繋がるなんて」

向日葵「姉妹だからってこともあるかもしれませんけど……四人はそれぞれ、本気でお互いを想い合ってるんでしょうね」

櫻子「そうじゃなかったら、一緒に暮らすなんてきっとできないもんね」


お姉さん方は今年の春に大学を卒業して、今はもう立派な社会人。

きちんと仕事をして、好きな人と支え合って一緒に暮らす……それはどんなに幸せなことだろうか、想像もつかない。

きっと最高級の幸せなのだろうということしか、今の私にはわからない。


櫻子「……向日葵」

向日葵「はい?」

櫻子「向日葵はさ……将来の夢とか、ある?」

向日葵「え……」


両手を頭の後ろに組んで、暮れゆく空を見上げながら、櫻子が突然尋ねてきた。

こんなに改まって聞かれるのは初めてだ。


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