15:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:05:27.55 ID:+EtVRVLso
一体どうするのだろうと櫻子の方を確認すると、頭の後ろに手を当ててなんだか恥ずかしそうな笑顔を浮かべていた。ああ、どうやら言っちゃうみたい。
櫻子「それなんだけどさー……えっと、二人に報告しなくちゃいけないことがあるんだよね」
あかり「えっ、なに?」
ちなつ「嘘でしょ!? 勉強出来なさすぎて中退しちゃったとか!?」
櫻子「そんなわけないでしょ! 逆!!」
あかり「逆……?」
ちなつ「中退の逆ってなに? ……在学?」
向日葵「……櫻子、こういうことはしっかりお話しておかないといけませんわ」
櫻子「わかってるって」
ちなつ「なになに!? こわいこわい!」
櫻子「こわくないよ! えっと、私さ……転校したんだよ!」
あかり「えっ……」どきっ
ちなつ「……!?」
櫻子「ち、違うよ!? そんな悲しい系のやつじゃないよ!?」ぶんぶん
ちなつ「ええーどゆことー!? 悲しい系じゃなかったら何なの!?」
櫻子「あーもー面倒くさいなぁ! 黙って聞いてよ!」
向日葵「ふふ……///」
〜
櫻子「……ってなわけで、私いまは向日葵と同じ学校に行ってるんだよね」
あかり「…………」
ちなつ「…………」
櫻子「……はい! この話おしまい!」ぱんぱん
ちなつ「ちょちょちょ、おしまいにしないで! ええ!? 櫻子ちゃん!? あなたほんとに櫻子ちゃん!?」ゆさゆさ
櫻子「疑わないでよ!」
あかり「向日葵ちゃん、本当なの……!?」
向日葵「ええと……信じられないかもしれませんが、本当なんですの。そこのクローゼットに櫻子が着てるうちの高校の制服も入ってますわ。撫子さんのおさがりの」
赤座さんと吉川さんは、目を合わせてひどく驚いていた。二人は中学の頃の櫻子と三年間一緒に過ごしてきたから、正直無理もないと思う。
突然のカミングアウトにより、部屋はなんだか微妙な雰囲気になってしまって……櫻子がもじもじとやりづらそうにしている。
吉川さんがベッドに腰かける櫻子の隣に座り、その手をやさしくとった。
ちなつ「櫻子ちゃん……すごいじゃん」
櫻子「で、でしょ?」
ちなつ「すごい……そんなに向日葵ちゃんのこと好きだったんだぁ!!」がばっ
櫻子「はえっ!?」
そう言うと、おもむろに櫻子に飛びつき、ベッドに押し倒して脇腹をくすぐった。
あまりのことに櫻子は足をばたつかせながらきゃーきゃー叫ぶ。
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