【デレマス】白菊ほたる「夜更かしと、藍子さんとのオセロ」
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9:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/04(月) 02:30:25.02 ID:mR3a0gwl0

「藍子さんはどうでしたか、今年の夏は」

彼女が悩んでいる間に、話題の種として質問を返す。

以下略 AAS



10:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/04(月) 02:31:47.19 ID:mR3a0gwl0

「うん。思い返せば、狂いそうな暑さも、澄み渡った青空も、咲き渡る花々も、こんなに美しく見えたのは初めてかもしれないなって」
「それは、良かったです」

彼女と同じ喜びを分かち合えていたと知り、幸せを噛み締めて一手。
以下略 AAS



11:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/04(月) 02:32:59.29 ID:mR3a0gwl0

そのまま、時間の許す限り、八×八が埋まるまで、他愛ない話を繰り広げた。

あの水着は可愛かった。
あんなアクシデントが起こるとは思わなかった。
以下略 AAS



12:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/04(月) 02:34:19.62 ID:mR3a0gwl0

「私の勝ち、ですね」
「ほたるちゃん、強い」
「えへへ……」

以下略 AAS



13:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/04(月) 02:35:22.71 ID:mR3a0gwl0

「だいぶ遅くなっちゃいましたね。ほら、月が綺麗ですよ」

指を差されて視線を少し上に向けると、円なそれが白熱灯のように輝いていた。

以下略 AAS



14:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/04(月) 02:36:57.45 ID:mR3a0gwl0

何となく眺めていたくなって、片付けの手は止まってしまった。
椅子を窓の方に向けて、空を仰ぐ。

そのまま眠ってしまいそうなくらい、静かな時間が流れていた。
以下略 AAS



15:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/04(月) 02:38:12.80 ID:mR3a0gwl0

「私ね、ほたるちゃんと出会ったとき、『暗い夜みたいな印象の子だなぁ』って、思ったんです」

藍子さんは、半ば独白のように語りを進めている。
そんな彼女の心の声に、私なりにしっかりと頷く。
以下略 AAS



16:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/04(月) 02:42:16.51 ID:mR3a0gwl0

「ほたるちゃんは、『月』みたいですね」
「月……?」

彼女は続ける。私も、より深く聞き入る。


17:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/04(月) 02:47:34.35 ID:mR3a0gwl0

「月は、夜道を歩く人達には欠かせない存在なんですよ。それこそ、今みたいに電灯が無い時代には、かなり重宝されていたって聞きます」
「そんな、私なんか……」

あまりに自分に合わぬ誇大な例えに、違和感を覚えてしまう。
以下略 AAS



18:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/04(月) 02:49:03.47 ID:mR3a0gwl0

私が、希望。私が、誰かを照らす月……?

「なんだか、しっくりこないです……」
「まあ、私の想像も入っていますけどね。でも、きっと……」
以下略 AAS



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