北の果てで
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8:名無しNIPPER[saga]
2017/08/27(日) 09:00:30.34 ID:S5rcsZpr0
Верныйは、微笑んでクスクスと笑っている。私もそれにつられて笑ってしまった。一応一通りの話を終え、持ってきたカバンを開ける。中には万年筆や私服一式、軍人手帳、日記帳とメモ用紙が入っている。ちゃんと忘れ物はしてないようだ。

「何を持ってきたんだい?」

Верныйが隣から顔を出してカバンの中を覗き込んでくる。大して面白いものは入ってはいないが、どうやら好奇心旺盛の様だ。しゃべり方や振る舞い方はまるで大人のようだが、まだ心は子供のままらしい。

「これはなんだい?」

1枚の写真をカバンから取った。

「この幌筵に来る前に現像しておいた写真、まだ私が軍人になる前の家族写真だ」

Верныйに教えると、やけに姉の姿を見続けていた。

「家族写真…何だろうな、こう言うのを見ていると何かモヤモヤする」

「そういや、ソ連艦の前はどこかの国の船だったな。私は船に詳しくないから分からないが、その前の国で同じような写真を取ったんじゃないのか?」

「そうかもしれないな、まぁ思い出せても良かったぐらいの程度だろうけどね」


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