【モバマス】カワイイボクらは斃れない【アニデレ】
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32: ◆ZDnQS3y4DE[sage]
2017/09/11(月) 21:20:32.90 ID:XXc1U1OjO
「…………このイベント……ほとんど常務が用意したんだよな…………。」
「ええ、ボクらやプロデューサーが干渉する余地もないほどカンペキに計画が組まれていました。」
「…………それだけ常務はこのプロジェクトを成功させたかったんだよな…………」
「そうでしょうね、でなきゃ自分を外してでもプロジェクトを残そうなんて思わないでしょう。」
輝子は常務のことが心残りだった。喧嘩別れのようになってしまったが、輝子にとって常務は自分を評価してくれた人である。これが彼女が見たかった結果なら、彼女にこの場に居てほしかった。
「なあ…………アイドルの仕事ってプロデューサーのやりたいこを叶えることなんだよな…………。」
「私は…………誰の夢を叶えたんだ?」
だが、輝子は自分で常務を、彼女自身の夢から追い出してしまった。
幸子や小梅を自分から突き放したのは彼女だ、それでも、輝子は自分が声を出していれば、もう一度彼女達をつなぎ止められたのではないか、もしかしたら夏樹や涼のときも自分が説得していれば一緒にステージに立てたんじゃないかと思った。
もし、小梅が会議室を出るのを止めていれば、常務に意見して幸子を再び引き込むように言えば、怒りに任せて会議室から出ていなければ、彼女は自分の夢が叶う瞬間を見られただろうか?
「もう一度常務に掛け合ってみましょうか?」
「…………できるのか?」
「確約はできません、ですが交渉の材料は用意してます。」
「…………なんか、幸子ちゃんにおんぶに抱っこだな…………私は……。」
「ボクはあなたがつかんだチャンスに便乗してるだけです。それに、これで終わりじゃボクとしても旨みが少ないとおもっていたんですよ。小梅も構いませんか?」
「……幸子ちゃんがいいなら……私はいいよ。今回……私なにもしてないし…………。」
「それでは、もう一仕事といきましょうか。」
そう言って幸子は控室を後にした。
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