1: ◆.JHt7QQNpc[saga]
2017/08/24(木) 21:13:20.74 ID:AjdDNtiw0
とある廃墟で、二人の男が向かい合って立っていた。
一人は涼しげな顔で立つ青年。名前は鰤牙。仕立ての良いスーツに身を包んだ彼はラスボスを思わせる不敵な笑みと共に、目の前の人物に問いかける。
鰤牙「――これが、君の異能かな」
問いかけられた人物――ジャージ姿の、休日を満喫する学生といった風の人物――は答えない。肩で息をし、暴れ回る心臓を必死に抑えている様子だ。
どう控え目に見ても、追い詰められた鼠である。鰤牙の異能によって、ものの数秒もかからずに仕留められる。
そう、鰤牙は人と異なる能力――異能を持つ者であった。
能力名『カネの力』。
自己強化能力、とでも言えばいいだろうか。能力を発動している間、鰤牙は超人的な身体能力と無敵の防御力を手に入れる。
ただの拳打が鋼鉄を豆腐のように打ち砕き、軽い跳躍が飛翔と同義になるのだ。
防御に関して言えば、攻撃のそれを更に上回る。核ミサイルの直撃を受けても無傷であり、突然宇宙空間に放り出されようとも生存し続ける。
例え、異能を無効化する異能力者から攻撃を受けても、その異能すら防いでいただろう。
はっきり言って、反則級の異能力者である。敵対するだけで終わりだ。
だからこそ、おかしかった。
こんな反則級の異能力者が、もう三十分以上も相手を仕留めきれないことが。
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2:名無しNIPPER[sage]
2017/08/24(木) 21:29:14.16 ID:qcu43XkmO
誰?
3: ◆.JHt7QQNpc[saga]
2017/08/24(木) 21:44:37.43 ID:AjdDNtiw0
「俺のこと気にするより、自分の心配した方がいいんじゃねえの。あんたの異能、タダじゃないんだろ?」
そのとおりだ。
鰤牙の能力は強力だが、その分、払う代償も大きい。
4: ◆.JHt7QQNpc[saga]
2017/08/24(木) 22:03:13.42 ID:AjdDNtiw0
だが逆に言えば、それは死の覚悟と行動を起こす勇気さえあれば何度でもチャンスだけは与えられるという意味でもある。
鼠色「へっ……あんた、自分で自分の死刑宣告してんの分かってんの? それってつまり、絶対に勝てない相手と戦ってるってことだぜ」
5:名無しNIPPER[sage]
2017/08/24(木) 22:13:58.02 ID:XzcAt93PO
ラノベ作家というより、なろう作家じゃね
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