卯月「拝啓、忌まわしき過去に告ぐ絶縁の詩」【偶像喰種・外伝完結編】
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◆AyvLkOoV8s
[saga]
2017/10/03(火) 23:37:20.15 ID:fRPw4LRD0
アーニャ「……ニキュウ?」
「! あんたは、蘭子ちゃんと同じシンデレラプロジェクトの……」
アーニャ「……アーニャも、あなたを見たことあります」
アーニャ「だれかの、プロデューサー」
アーニャ「……本当に、346プロのプロデューサーは……人間のアイドルを、殺そうとしていたんですね」
「……」
「……ちがうさ。いや、確かに最初はそのつもりだったが」
「よく見ろ、ここは檻の中だ。喜んで担当アイドルを殺そうとしてる奴が、こんなところにいるもんか」
「たとえ人間でも……担当したアイドルを危険に追いやりたいプロデューサーなんか、この346プロにはいない」
「笑いたいなら笑ってくれ。俺たち二級Pは、弱いから」
「弱い奴に喰種アイドルのプロデュースはさせられない。二級Pは人間のオーディションやスカウトに回される」
「周辺組織へのエサ探しだ」
「その子へのプロデュースだって、ただのカモフラージュ」
「いつか出荷されるだけだってのに、必死こいてレッスンやってるのを見守って」
「ムダになるって分かってるのに、仕事みつけるために走り回って」
「それでな。皆いつの間にか、担当アイドルに情が湧いてくるんだ」
「自分に守ってやれる力もないのに、どうかこの子が財産に選ばれませんようにって、毎日祈るようになるんだ」
「だから……蘭子ちゃんだったか。あの子が来てくれて、このクソみたいな組織を潰してくれて、二級Pの皆は感謝してる」
「実際は俺達も一緒に痛めつけられたが……これは何もしなかった罰だと思うことにする」
「むしろ、お釣りをあげたい気分だ」
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