【デレマスSS】P「最近、藍子がいたずら好きになって困っている」
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4: ◆hAKnaa5i0.[saga]
2017/08/18(金) 12:12:20.78 ID:m2TnEMTw0
その日、俺は熱を出していた。

だが、大きなイベントの仕事だったので隠し通すつもりで踏ん張った。

バレなければ熱など存在しなかったことになる。

気合いを入れればそれくらい余裕だと思った。

だが、藍子には見抜かれてしまった。

いたずらのターゲットだからなのだろう。

藍子は目ざとく俺の弱点を突いてきた。

「プロデューサーさん。ポカリです。水分補給を忘れないでください」

「プロデューサーさん。なるべく日差しに出てはいけません。日差しに出る時は私が日傘をさしてあげます」

「プロデューサーさん。書類には私が目を通しますから。確認だけお願いします。休んでいてください」

ここで踏ん張らなければ心が折れる。

甘えることなどできるはずがない。

だが藍子はそれを許さなかった。

俺が弱っているのをいいことに、だ。

流石に、何ヶ月も準備して開催したイベントを中止にさせようとはしてこなかった。

それでも仕事の手を止めるようなことを何度も言ってきた。

本来、俺がやらなければいけない裏方の仕事を代わりにやってくれた。

涙が出そうになった。

なぜ涙が出そうになったのかは自分でもわからない。

多分、藍子のいたずらが酷過ぎたせいだろう。

喉が渇いていたのでポカリは美味しかったし、日傘があるだけでとても楽になった。

書類の内容はほとんど頭に入ってこなかったので、藍子がいなければどうなっていたかとわからない。

いたずらも時にはいいことがある。

怪我の功名だ。



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