39:名無しNIPPER[saga]
2017/08/29(火) 03:33:40.05 ID:uqEl8HJr0
母「釘を刺しておくけど、あの子に手をだすなよ」
俺「まさか。いくら男女二人旅だからって、間違いは起きないだろ」
母「あの子、見た感じ一筋縄ではいかない性格だから。あんたみたいな男はころっと騙されるわ」
俺「そんな言い方はよしてくれ。これから一緒に旅をするんだ」
母「…」
俺「それとも、なにか根拠があるの?」
母「あの子、昔都会で奉公してたらしいのよ。それが奉公先の家でなにか犯罪を行って、追い出されたそうよ。それを村長様が慈悲から引き取りになったんですって」
俺「それ、本人から聞いたの?」
母「まさか、噂よ。うわさ」
俺「なら信じないよ。母ちゃんも適当なこと言いふらすなよ」
母「ふーんだ。分かってます」
俺(これが村社会で、ひとつ嫌っているところだ。よそから来た他人の過去をほじくり返して広める)
俺は勝手な同情を少女に抱いた。せめて旅の道中は、芋なりに紳士らしく振舞おうと思う。
52Res/39.35 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20