【モバマス】ある雨の夜に
1- 20
3:名無しNIPPER[saga]
2017/08/16(水) 00:56:47.70 ID:rMN2eKAJ0
プロデューサーさんの車はそんなに特徴もない普通車で、何度か乗る機会はあった。
だいたいユニットのメンバーと乗ることが多いので、こうして最初から二人きりというのは珍しい。
妹思いの彼女は以前、助手席に乗せてもらったの★なんて私たちに語っていたが、実は純情なあの娘のことだ、一人で舞い上がって大した話もしていないのだろう。

「ねえ 見て ほら 綺麗な月だね」
プロデューサーさんは車を発進させ、呟いた。
今日は朝からずっと雨が降り続いており、月なんて見えるはずもないのに。
私の住むプロダクションの寮は少し街からは離れているので、しばらく夜のハイウェイを走らせることになる。
プロデューサーさんの呟きには特に答えず黙ったまま、夜の街を眺めていた。
眠らない街とはよく言ったもので、両脇にはまだキラキラと輝くビルが沢山並んでいる。
宇宙ってこんな感じかしら…とポエムめいたことを考えてしまい、少し恥ずかしくなる。
この街が宇宙なら、私たちはさながら流れ星だろうか。
流れ星に乗って、私たちは宇宙を脱出した。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
8Res/8.65 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice