【モバマス】ある雨の夜に
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2:名無しNIPPER[saga]
2017/08/16(水) 00:56:12.07 ID:rMN2eKAJ0
<Side K>
時刻は21時を少し回り、外はまだ雨が降り続いている。
事務所にはプロデューサーさんと私の二人だけしかいない。
最近はユニットでのライブが近いということで、レッスンが終わってから帰宅がてらみんなで夕食を取るのが日課のようになっていたが、今日は珍しくそれぞれ予定があり、早々に解散となった。

私はといえば、積み上がりかけていた学校の課題…と言ってもそこまで急ぐ必要もないのだけれど…を終わらせようと事務所に残って学業に励むことにした。
しばらくは他のアイドルたちも少し残っていたようだったが、気づいた頃にはちひろさんとプロデューサーさん、そして私だけになってしまっていた。
20時を過ぎた頃、ちひろさんの業務に片が付いたのか、PCをパタンと閉じ、帰り仕度を始めた。
帰り際、プロデューサーさんには「あまり根を詰めすぎないように」と、私には「あまり遅くならないうちに帰ってくださいね」と言い残し、私たち二人が残されたのだった。
私は課題を大方終わらせていたが、何となく一人で帰るのも気が乗らなかったため、プロデューサーさんの仕事が終わるのをさりげなく待つことに決めた。

21時を少し回った頃、プロデューサーさんが短い吐息の後にPCを閉じた。
「今日は雨だから、家まで送っていこうか」
これを狙っていたわけではないのだけれど、断る理由もないので頷く。
事務所の地下には駐車場があり、プロデューサーさんやプロダクションで働く人はいつもここに停めているようだ。
以前、別の部署の方の担当するアイドルがどうやったのか車に乗り込んで待っており、そのプロデューサーさんは肝を冷やしたなんて話も聞いたことがある。



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