6:名無しNIPPER[saga]
2017/08/14(月) 00:41:31.31 ID:7ZBN3l0J0
でも何が分かったのかは、分かりませんでした。
その気配は衝立の木目に浮かぶ人の顔の様に、とらえどころなく、しかし確実に私の精神を爪弾きました。
口を開けば、飲まれてしまうような気がして。
それでも私は自らの務めを果たさんと、告白を促します。
「――どうぞ」
息遣いが格子をすり抜けてきました。
その唇の震えまでが、私の脳裏に正確に描かれました。
その映像は余りに被写体に近すぎて、顔が誰か、それが誰かは、分かりませんでした。
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