女「犠牲の都市で人が死ぬ」 男「……仕方のないこと、なんだと思う」
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名無しNIPPER
2017/08/25(金) 18:50:52.11 ID:as1CpHWZ0
『でもキミは私を助けようとしてくれている』
「今してるのは現実的な話だ。現実的に考えて、僕はきみを救えない」
進むと決めた道だった。だからといって成功を信じられるほど、夢に狂っちゃいない。
『そんなに自分を責めないで』
優しい、柔らかな声。
『キミが苦しんでると私は悲しいよ』
僕は震える声で言う。
「でも考えることを止められないんだ。こんなことを考えずに最適解を選べ続ければいいってわかってるのに、考えてしまうんだよ」
無駄なことをしている。僕が苦しんだところで誰かが得するわけじゃない。わかっている。わかっているんだ。
『優しいね』と声が言う。
それに沸き立つ否定の感情。
何かを言おうとする。だが影が口を塞ぐ。
また、影の形が変わっていく。
『悲しいぐらいに君は正しい。少なくとも僕はそう思うよ』
知らない影だ。どこかであったことがあるのかもしれない。だとしても、覚えていない。
『無駄に苦しんで損をしているように見える。だけど、その考え方は人ができる中で最も現実的で、尊い』
口が解放された。
僕は影に言う。
「それでもなにか意味があるわけじゃない。押しつけの独善を禁じたから、誰かに影響をあたえることもできていない。まるで無意味だ」
だから、嫌なんだ。結果が欲しい。意味はあったんだと、誰かに認めてほしい。
何の意味もないなら、いままでのことは全て無駄だ。それだけは嫌だった。
影が消える。僕はひとりぼっちだ。
あたりは徐々に暗くなっていった。それは、まるで趣味の悪いショーの幕切れのようで。
たったひとりで何かを求める。
人はゆっくり手を伸ばす。けれど決して届かない。
「だれか……」
孤独だ。
「だれか……」
無意味だ。
「だ……れ……」
何かを成し遂げたい。僕が絶対に正しいはずなのに、世界はそれを否定する。でもそれが、嫌になるぐらいに現実的だった。
何もかもが足りない。資源が、優しさが、能力が。
「完璧な人間になりたかったんです」
◇
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