48: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2017/08/29(火) 01:42:15.93 ID:O3Whnf/5o
──さて、日も空けて、本日は日曜日。
昨日と同じく、沼津のマルサン書店にて
善子「──なんか、いる気がしてたのよね。」
花丸「……あ、善子ちゃん。」
ずら丸がいるんじゃないかと思い、足を向けた本屋にて、予想通りずら丸と遭遇する。
今日は幸い、ちゃんと文庫棚の前にいる。
善子「昨日あんだけ買ったのに、まだ買い足りないの?」
花丸「……今日は見てるだけかな。なんか、落ち着かなくて。……お休みの日は、いつもルビィちゃんと一緒だったから──」
ずら丸は言いかけてはっとする。
花丸「あ、えっと……でも、それはしょうがないことで……」
なんか勝手に言い訳始めてるし。
善子「……はぁ、みてらんないわね」
花丸「ずら……。」
善子「皆ルビィに対して過保護すぎるのよ」
花丸「善子ちゃんは心配じゃないの?」
善子「……別に」
花丸「善子ちゃんは冷たいずら」
善子「だって、ルビィが決めたことでしょ?」
花丸「本当にそうなのかな」
善子「……」
花丸「ルビィちゃんは優しいから……」
善子「だから、ルビィが自分から身代わりになったとでも?」
花丸「そう……だよ。……だから、本当はマルがあのとき止めてあげてれば──」
善子「あげてれば?」
花丸「ルビィちゃんは一人で無理して大人にならなくてよかったのに……っ」
ずら丸が静かに叫んだ。
声量はなかったけど、確かにそれは叫びだった。
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