2: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2017/08/12(土) 00:42:14.86 ID:Tx30bpDoo
山々の木々の葉が散り始めた冬の頭。
生徒会室の張り詰めた空気の中、二人で黙々と仕事を進める。
ダイヤ「……」
書類に目を通して、必要なものには判を押す。
そんな流れ作業に少し辟易しながらも、やらないわけにはいかない。
それが生徒会の仕事だから。
わたくしはふと、一緒に仕事をこなしている向かいの席に座る人を見る。
赤い髪を両側に揺らしながら、黙々と作業を進める、最愛の妹を──
ルビィ「……?お姉ちゃん、どうかしたの?」
わたくしの視線に気付いてルビィが問いかけてくる。
ダイヤ「あ、いえ。……生徒会の仕事も随分板についてきたなと」
ルビィ「ホントに?えへへ、嬉しいな」
ルビィが無邪気に笑う。
だけど、それが意味するものを考えて少しだけ胸がチクリとした気がした。
ルビィ「お姉ちゃん」
そんなわたくしの様子に気付いたのか
ルビィ「ルビィが好きでやってることだから、気負わないで」
そう言う。
ダイヤ「……ありがとう」
わたくしは、そう返すことしか出来なかった。
* * *
ルビィ「最近、千歌ちゃんとはどう?」
仕事をひと段落させ、小休憩を取っていると、ルビィがそう尋ねてきた。
ダイヤ「滞りなく、清いお付き合いをさせていただいていますわ。」
ルビィ「そっか」
ダイヤ「ええ……」
68Res/88.42 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20