110: ◆Rin.ODRFYM[saga]
2017/08/10(木) 00:59:28.57 ID:c5e7bYk30
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「お花屋さんは、いつからやるの?」
まだ何にも言ってないのに、彼が当たり前のように聞いてくる。
「できるだけ、早く。でも、今はお父さんとお母さんのとこで修行中」
「そっか、そっか。……お店、出すときは連絡してよ。一番に買いに行くから」
「……うん。絶対連絡するよ」
「言いにくかったら、いいんだけど……もう一つの夢は?」
「それは今のところ、予定も相手も、いないかな」
べぇ、と舌を出して自嘲気味に笑うと、なぜか彼は少し安堵の表情を浮かべた。
そんな彼を、からかうつもりで「なんか嬉しそうだね?」と言った。
「……うん。ちょっとね」
まさかの返答だった。
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