105: ◆Rin.ODRFYM[saga]
2017/08/10(木) 00:57:05.31 ID:c5e7bYk30
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小さなタルトケーキと二つのコーヒーを挟んで、思い出話を繰り広げる。
ちょっと会わなかっただけなのに、話題は尽きなくて、延々と喋ってしまう。
「そういえばさ、元担当のプロデューサーと会ったりするの?」
「いやー、引退してからは一度もねーなぁ。連絡は取ってるけど」
「えっ、あんなに仲良かったのに」
「これには深いわけがあってさ、アタシがダンスの先生として大成したら会おうぜ! って約束してて」
「何それ、回りくどいなぁ」
「いいだろ! 別に! そういう凛こそ、どうなんだよ!」
「さぁ? あの人は仕事が恋人だろうし」
「その様子だと、連絡取ってねーな?」
「当たり。でも、こんなものじゃないかな。お仕事の関係ってさ」
「成長しないな! 凛は! いつまで女子高生みたいなこと言ってんだよ、もう」
「それ、そのままお返しするよ?」
「アタシはいーんだよ! アタシは!」
「何それ、ふふっ」
「まぁ、いいや。アタシに任せろ。待ってろ!」
「よく分からないし、何を任せるって言うの」
「いーから、いーから。それじゃあ、今日は久々に会えて楽しかったよ。またな!」
「あ、ちょっと。っていうか伝票! 私も払うから!」
「アタシは無職に払ってもらうほど、落ちぶれてねぇ!」
「元トップアイドルだし」
私の反論に「はいはい」と返して、手をひらひら振って行ってしまった。
勝手だなぁ。
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