【艦これ】「泊地を継ぐもの」
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18:名無しNIPPER
2017/08/08(火) 13:02:35.78 ID:5FDHqpH0O
「さみだ……ああ、貴方が噂の新人さんですかい」
 突然、右からハスキィボイスの女に呼びかけられ私は驚いた。あわてて右を振り返ると桃色の髪をしたこれまた艦娘のような女が立っていた。女はロシアンブルーを抱いていた。猫は私を睨むなり、にゃあと挨拶する。左目が青、右目が黄色のオッド・アイが特徴的な猫である。それから私は視線を女に移し口開く。
「君も艦娘かね?」
「ええ、『艦娘』ですよ。といっても、戦力にはならないですがね」
「となると、あなたが工作艦の明石ということかな」
「その通りです」
「だが、五月雨から聞いたが艦娘はここには一人しかいないと聞いている」
「そして、あなたはおそらく今日一回は本司令部の名簿を見たと思いますが、五月雨しかいないことを確認したと思います」
「ああ。駆逐艦五月雨しか名簿にはなかった。では君は……?」
「ここで艤装の整備や建造、開発をしている明石ですよ」
 ハスキィボイスの明石はそう言って、猫を床に下す。猫は私を少し睨むと興味がないのか直ぐに工廠の隅においてあるソファへと飛び乗って伸びるのであった。


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