切嗣「あぁ、今回もまた正義の味方になれなかったよ」その弐
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28: ◆YmjwHbXvbg[saga]
2017/08/16(水) 22:21:31.05 ID:hSKFMZZC0
コツリ、コツリとハイヒールで歩く音を立てながら。

セイバー「・・・・」

セイバーは掃除をしつつ、この人物にバレないよう、エミンの元へ行くこの人物を横目で追う。

先程この女は

自分のマスターである衛宮切嗣を目の敵のようにしていた。

そんな人物がいくら医者とはいえ自分達が助けようとしているエミンに危害を加えないとも限らない。

もし、エミンに少しでも危害を加えようならば直ぐにでも殺してやる。

そう思いながら。

「・・・・エミンさん、少しお身体失礼しますね」

エミンの元に寄ったその人物はエミンにそう一言謝る

「うううう・・・・」

それには返答せずただ苦しそうに呻きを上げるエミン。

「・・・・・」

その人物はそれを悲しむような表情を見せる。

が、直ぐに

エミンの来ていた患者用の6つある上着のボタンを

プチっ

プチっ

と音を立てながら一つづつ外し始めた。

セイバー「・・・・」

それを掃除をしながら、心配をしながら、横目で見るセイバー。

プチッ

その人物は4つ目のボタンを外し終わる。

すると、その人物は自身の首に掛けている

昔ながらの自分の耳で心臓の鼓動を測る検査器を

エミンの胸に当てた。

「・・・・」

セイバー「・・・・」

セイバーに緊張感が走る。

もし、ここであの検査器を通し何らかの魔術でエミンの症状を悪化させるような事があったら?

もし、ここであの検査器が武器だったら?

もし、ここであの検査器がエミンを消してしまうものだったら?

そうだったら止める。自分を犠牲にしてでも止める。

何がなんでもあの子には幸せになってほしいだから止める。

しかし―――――

そんな事はなく

「少し此処に来るより心臓の鼓動音が弱まっているかな・・・・」

とその人物は検査器を外しそういう呟いた。


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