切嗣「あぁ、今回もまた正義の味方になれなかったよ」その弐
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11: ◆YmjwHbXvbg[sage saga]
2017/08/11(金) 04:44:18.66 ID:oAIVv1yW0
ユール「しかし妙ですよね・・・・」

切嗣の返事の後、彼女は額に左手の人差し指を当てながら疑問を言いだした。

ユール「刺激物であれば味覚も変化しないとは」

ユール「普通なら、刺激っていうのは舌の感覚が敏感で無ければ生まれませんので」

ユール「普通の食事で味をデタラメに感じる今の貴方が刺激物をまともに感じることは出来ない筈なのですが・・・・」

といつもの様に論理的な事を。

切嗣も妙だという事は分かっている為

切嗣「・・・・あぁ妙だな」

肯定をした。

しかし―――――

切嗣「だが、だからと言って此処で模索したところで意味はないだろう?」

結局こうなっている根本的な原因の部分が分からない。

それに、今は囚われの身ユールが何と言おうと、原因がわかろうと分からなかろうと治しようがない。

その為切嗣は結局はこんな事はどうでもいいと言った風に言う。

彼女も察したのか溜息交じりで

ユール「・・・・まぁ・・・・そうですね」

と切嗣に肯定をした後、いつもの聖母の様な笑顔で

ユール「でもまぁ・・・・貴方が食べられる物がこんなに早く見つかって良かったです」

切嗣を祝福するような言葉を放つ。

が、切嗣はその祝福の言葉にあまり、嬉しく思わずに他人事のように只

切嗣「ふ・・・・そうか」

と呟やいた。

その時――――

「どーん!!」

切嗣「え?」

ユール「え!?」

と言う子供の声と共に、目の前のガラス越しにある

ユールが入ってきた扉が思いっきり開き

切嗣「な――――」

―――――――――――――――そしてその、子供の顔に切嗣は覚えがあった。

それは、以前から知っていた。

その子供の顔は、以前から大事にしていた。

そして――――――その子供の顔は以前に失った。

そしてこの時代で再開した顔だった。

切嗣「イリヤ――――?」


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