30: ◆30lx83ehPU[saga]
2017/08/05(土) 22:35:24.97 ID:W2SDnvMcO
きっとこんな質問、本人は飽きるほどされてきたのだろう。
辟易させてしまうかもしれないが、それでも泉は聞きたかった。
その答えで、自分は何を知りたいのかを、知りたかった。
わざとらしく考えるようなフリをしてから、目の前の天才は軽く答えた。
「う〜ん、別に?」
「…別に、って…」
「や、だって志希ちゃん生まれた時からずっとそう言われてきたから今更そんなこと言われても。泉ちゃんだって『キミ女の子だねぇ!』なんて言われても、ハイそうですね以外の感想湧かないでしょ?」
「…それは……まぁ…」
「そういうことなんだよね〜、だから志希ちゃん的にはあんまり興味無いかな〜って」
「……そう…ですか…」
大石泉は肩を落とした。
志希の答えに嘘偽りはないのだろう。しかしその回答はあまりにも淡白で、何の材料にもなり得なかった。
そんな泉を見て、志希は再び口を開いた。
「…でもね、1つだけ、いっつも不思議に思うことはあるんだ」
「…?」
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