大石泉は天才が嫌いだった
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28: ◆30lx83ehPU[saga]
2017/08/05(土) 22:34:03.20 ID:W2SDnvMcO
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「いや〜ありがとね〜、わざわざ運ぶの手伝ってもらって」

「いえ、そんな…」

廊下でぶつかった時に志希が持っていた大量の書類を運ぶのを手伝うと進言した泉は、志希の研究室がある地下2階に来ていた。

「…………」

「まさかまたすぐにこんな所に来るとは、って感じ?」

「えっ…あ、えっと…何で…?」

「そりゃ知ってるよ。ちょっとした騒ぎになってたし、何より爆発音は志希ちゃんも聞いてたからね〜」

何故私が地下を嫌がっていることを知っているのか、と聞いたつもりだったが、欲しい答えは帰って来なかった。

「…あの、志希さん。少しだけ、お話を聞いていただけませんか」

「にゃはは…もちろん♪」

掴み所のない笑顔は、全てを見透かされているようだ、と泉は感じた。



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