大石泉は天才が嫌いだった
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27: ◆30lx83ehPU[saga]
2017/08/05(土) 22:32:48.79 ID:W2SDnvMcO



ビルの廊下を歩きながら、大石泉は考える。
さっきの問答の真意を。

天才、才能、晶葉、好意。

しかしいくら考えてもやはり納得できる答えは出ない。
考えることに意識を向け過ぎていた泉は、曲がり角で対面からの人影に反応出来なかった。

ぶつかり、尻餅を付く。

「あっ、す、すみません!大丈夫で…す、か…」

咄嗟に謝罪の言葉を口にしながら、目の前にいるであろう相手をここで初めて認識し、泉は言葉に詰まる。

廊下の曲がり角でぶつかり、転けた泉に手を差し伸べている彼女は。


「や〜ごめんね?そっちこそ大丈夫?」


一ノ瀬志希。
アメリカからの帰国子女であり、このプロダクションの『特例』の1人。
自身の研究室を与えられた、正真正銘の天才だった。

「にゃはは♪」

緋色の髪を揺らし、目を細めていたずらっぽく彼女は笑った。



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