ある門番たちの日常のようです
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89: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/08/18(金) 14:09:36.34 ID:w0/XbvPLO
爆弾を使い切り、補給のために離脱を開始するF-35の編隊。波状攻撃による妨害から解放されて、残った深海棲艦が進撃を再開した。

『ォォォアアアォアアッ!!!』

『ァア、アアアアアアッ!!!!』

散々上陸を妨害されたことに対する怒りか、幾多の同胞を沈められたことへの嘆きか。より強く、より長く、奴等が口々に上げる耳障りな咆哮が空気を振動させる。

度重なる爆撃によって更地と瓦礫の山しか残っていない川辺は、化け物共が群れなし陸へと上がってくる様がよく見えた。最低でも5Mを越える巨体の持ち主たちが横隊を組み、瓦礫の山を蹴散らしながらムルマンスクの街を蹂躙すべく進撃する。

だがその進路には、既に奴等の天敵が展開を終えていた。

(#T)「武蔵ぃ、ぶちかませ!!!」

「おう!

────遠慮はしない、撃てェ!!!!!」

口火を切ったのは、やはりあの男が率いる艦隊だった。

大日本帝国が世界に誇る、46cm三連装砲が轟音を奏で、それを放った褐色の肌を持つ大柄な艦娘───大和型戦艦2番艦・武蔵の大音声と共に大地を揺らす。

砲弾は膨大な熱と運動エネルギーを撒き散らしながら敵の戦列に向かい、その先頭を進んでいた軽巡ト級に直撃する。

『ァグァッ』

断末魔を上げる暇すらなく、ト級の巨体は爆発音と共に細かな破片と化して飛び散った。


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