ある門番たちの日常のようです
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449: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/10/22(日) 23:12:33.87 ID:N6bKefKp0
(;ФωФ)「し、首相!い、今何と!?」

彡(゚)(゚)「せやからロシアが北極海で躍起になってやってるガス田開発の護衛役を日本の艦娘が内密に負担する代わりに、ガス田のプロジェクトに日本の企業も噛ませてこっちにクソ格安で天然ガスを売るよう圧力を───」

(;ФωФ)「そっちではないのである!いや、そっちも色々おかしいけど!!」

ただでさえシェールガス革命以来不安定な状況になりつつあった大得意先・ヨーロッパ市場の物理的壊滅で、死活問題に直面しているロシアの天然ガス事業。そこに横槍入れるって鬼か何かかと思ったが、それ以上に重要な「資源」についての言及に思わず椅子から立ち上がる。

(;ФωФ)「天然ガスの後です、後!!Гангутを譲渡させたと言いましたが………!」

彡(^)(^)「おう、正確には日本やなく“海軍”にやがな」

三国志に登場する曹操孟徳は、その辣腕から【治世の能臣、乱世の奸雄】と謳われた。ここまでの危険人物だと実際に“能臣”たり得るかは不明だが、少なくとも“奸雄”であることは間違いない眼前の男は事も無げにそう言って不敵な笑みを浮かべた。

笑うといっそう醜男だなこいつ。

彡(゚)(゚)「今滅茶苦茶失礼なこと考えんかったか?」

( ФωФ)「気のせいでありますハハハハ」

彡;(゚)(゚)「お、おう」

釈然としない表情を浮かべつつも、南首相はそれ以上追求してこなかった。

彡(゚)(゚)「まっ、元々民間に存在がバレるとマズい“海軍”は別として、ムルマンスク防衛にはアメリカ軍もかかわっとったからな。ロシアが“単独で防衛した”っちゅー体裁を保つためにこれらの情報は関係国に口止め。更にムルマンスク基地の再建に日本からノウハウと資金を提供するついでに、他に建造済だったГангутを“将来的なロシア国防力増大のための研修”名目で海軍に強奪したんや」

(;ФωФ)「…………」

資金・ノウハウ提供の“代わり”ではなく“ついで”という言い方を聞く限り、おそらくこの男Гангутの提供もロシア連邦に対する「貸し」にしてある。

幾ら亡国の危機を救って貰ったとはいえ最新鋭かつ最重要軍事機密を分捕られながらそれすら日本への「借り」として扱われるロシア政府の面々には、流石の我が輩も同情の意を禁じ得ない。

彡(゚)(゚)「そこまでやっても連日反政府デモなんやから可哀想やなって」

すげぇ。「可哀想」の部分に1ナノミクロンも感情が籠もっていないのである。



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