ある門番たちの日常のようです
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418: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2017/10/19(木) 00:29:38.51 ID:rNOvS3K00
「アッ………アァ……」

さっきの叫び声に反応してか、ぴくりと手足が反応する。微かに呻き声を漏らしつつ、Гангутはゆっくりと顔を上げる。

「アァ……アァァ………」

白目を向いていた。口の端からは涎が止めどなく流れ、清潔な服のあちらこちらに汚らしい染みを作る。

だが、Гангут(と思われるもの)が気にする素振りは一切無い。

ゆらり。

夏場にアスファルトの上で揺れる陽炎のように、身体をゆっくりと揺すりながら彼女は立ち上がる。相変わらず白目は剥かれたままで、がくんがくんと首が据わらない様子は生まれたての赤子を思わせる。頭の揺れに従って、口角から唾液が数滴飛び散り床に落ちた。

「ウァアーーーーー…………」

間の抜けた、ともすれば欠伸とも取れる声を長く長く漏らす。知性がこれっぽっちも感じられない、動物的な行動に思わず息を呑む。

「………Гангут?」

(; ̄⊥ ̄)「…………」

ほんの一瞬だけ、あの艦娘がとてつもなく寝起きが悪いタイプで目を覚ました直後は例外なくあんな感じになっているのではと無駄な希望を抱いてファルロとВерныйに視線を送る。……が、当然そのアテは外れた。二人はただただ混乱した有様でかつての僚艦の、部下の痴態を眺めている。

(;゚∋゚)「………Wild-Cat」

(,,;゚Д゚)「あぁ、どうやら遅かったらしいな」

Ostrichに声を掛けられ、頷く。

詰めが甘いものの妙に統率が取れた動きをする寄生体を見て、薄々感じていた違和感は正しかったことが最悪の形で確定した。どうか“そうなりませんように”という願いは、残念ながら神には届かなかったらしい。

(,,;゚Д゚)「クソッタレ、【裏返り】だ!」


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