401: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2017/10/17(火) 15:12:31.03 ID:J7X7k69g0
瞬間。
全身の関節とバネを稼働させ、伏せていた床から跳ね上がる。
号令なんて掛けない。その「瞬間」すら無駄な時間だ。
叫び声など上げない。肺一杯に溜め込んだ空気は、全て前へと進むために使う。
顔など上げない。上げた分だけ体面積が増えて、コンマ一秒でも空気抵抗による遅れが出る恐れがある。
距離にしてたった5メートル。その5メートルを詰める時間を極限まで短縮するため、体の全ての機能を「前進」のために稼働させる。
2歩。奴等との距離を零にするまでに要した、俺たちの歩数だ。それは走ると言うよりは、いっそ「跳ぶ」と表現した方が良いかもしれない。
(,,# Д )「 !!!」
( # ω )「──────」
声を出さずに、しかし俺達は雄叫びを上げて、各々の得物を振り上げる。
そうして俺達“海軍”兵は、俺とカラマロスを先頭に寄生体共の群体の只中へと斬り込んだ。
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