ある門番たちの日常のようです
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378: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2017/10/14(土) 22:59:07.75 ID:1FFMfYnF0
ようやく動悸や震えは治まってきたが、思考はまとまらないどころか益々混乱が酷くなる。

ミナミはオフレコだと言うが、そんなもの当然だ。この情報が事前の十分な対策もなく民間に漏れれば、凄まじい混乱が巻き起こる。

特に混乱の最中にある欧州でこの情報がリークされれば、恐慌に駆られた国民によって早晩国家規模の大暴動へと発展してもおかしくない。東西両方面の戦線は、確実に瓦解するだろう。

彡(゚)(゚)《ワイ自身はまだ映像を直に見たわけやないが、どうも【非ヒト型】の完全な新型らしいですわ。正確な数は不明も、“発症者”は膨大で投入された空挺部隊は全滅の危機。現地部隊はロシア軍にも協力を得てヘリ部隊による航空支援も試みているものの、対空砲火が激しく進捗は芳しいと言い難いとのこと》

(ノ、-;トソン「………」

最早真偽を問う声すら上げる力も無く、顔を右手で覆ってトソンは項垂れる。

アメリカ代表の戦車道チームが親善試合で何の手違いかウガンダにボコボコにされたときも、最初に深海棲艦が出現したときも、贔屓チームであるボルティモア・オリオールズが27点差で負けたときだってこれほどの脱力感と絶望を感じはしなかった。

彡(゚)(゚)《一つだけよかったことがあるとすれば、ムルマンスクが陥落した何よりの理由が見付かったことです》

(-、-;トソン「はっきり言って未だに信じられませんし信じたくもない理由ですがね……」

街中の人間が狂って三流テロリストに全住人を上げて加担したのは身体の中に深海棲艦の幼体が潜んでいたからで、テロリスト殲滅後はその怪物共の襲撃をうけて世界最強の精鋭部隊が全滅の危機に陥る………さっきは「B級モンスター映画の設定」何て言ったが、大幅に訂正だ。B級映画だって今時こんなばかばかしい脚本は没になる。

(゚、゚トソン「まぁ現実に起きてしまったことだから受け入れざるを得ないとして、今度はまた別の問題が出てきますよ。

まず、深海棲艦はどうやってムルマンスクの人々の大半に“幼体”を植え付けたのか。

次いで、イスラームの武装勢力を手引きした“外部”の人間達はムルマンスクの状況について事前に知っていたのか。どちらも、誇張表現無しに人類全体の存亡に関わる極めて深刻な疑問です」


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