350: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2017/10/06(金) 00:24:33.44 ID:aiRar0RB0
ファルロがほとんどただの赤い塊と化した上半身から射線を下にずらし、“男”の膝に向かって弾丸を放つ。5.45x39mm弾が膝関節の骨と筋肉を粉砕し、欠落した左足が血の噴水に押し出されて左腕同様階段を滑り落ちた。
「アッ………アッ………』
(; ̄⊥ ̄) 「……いったい何だこいつは!」
膝から下が消え去って太腿が地面に着き、それでも“男”は血の跡を残しながら失われた腕を伸ばして此方に向かってくる。額に汗を浮かべながら張り上げるファルロの問いかけに応えられる者はおらず、銃弾を撃つ手は止めないまま全員がじりじりと“男”の歩みに追い立てられるようにして少しずつ廊下を後退していく。
「イギッ』
(,,;゚Д゚)そ「ぬおっ!?」
「ひぃっ!?」
「っ……っ………!」
“男のようななにか”が、二階への入り口から3メートルほども進み出た頃だったろうか。
突然、上半身が内側から破裂した。ピンクと白が混じった脂肪の塊が此方に飛んできてピチャピチャと顔や腕に張りつき、江風は更なる悲鳴を残して尻餅をつく。
時雨は辛うじて悲鳴を漏らすことは避けたようだが、寸前までは行ったようで噛みしめられた唇からは一筋の赤い血が流れ出ている。
『キャハハハハハハハハハハハハハハハハハハッ!!!!!』
次の瞬間、聞こえてきたのはあの“笑い声”。
『キャハハ、キャハハ、キャハハハハハハハハ!!!!』
肉塊の下から現れたのは、一人の赤ん坊だった。
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