323: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/09/28(木) 21:41:39.57 ID:nq20RMMM0
輸送機・輸送ヘリによる最前線や作戦海域への空輸は艦種を問わず全ての艦娘が可能だが、ウイングスーツや落下傘を用いた“空挺”となると投入できる戦力は駆逐艦と軽巡洋艦に事実上限定される。
一応戦艦や重巡洋艦、空母の艦娘が空挺をできないわけではない。ただ重量の関係から装備できる艤装が小口径の単装・連装砲か機銃・高角砲程度に限定されるため、前線火力を低下させてまで彼女達を投入する意味合いは自然薄くなる。空挺作戦は基本的に“対人戦”が主となる区域で行われるため、駆逐艦や軽巡でも船体殻と最低限の艤装を活かせば充分に制圧し得るというのも重火力の大型艦を“空挺”から遠ざける要因だ。
ことに空母艦娘は艦載機運用のために膨大な艤装を装備する必要があり、戦艦や重巡以上にハードルが高い。着艦用の飛行甲板、補給用の燃料に弾薬、自衛用の対空火器も皆無だと厳しく、加賀や赤城のような矢変化型の艦娘なら艦載機の弓矢も必要になる。
艦娘が操る艦載機戦力の“空挺による前線運用”───必須ではないにしろ魅力的な案だが実現は当分できないと誰もが、ロマさんでさえ思っていた。
潜水空母、伊-401が実装配備されるまでは。
《此方Sparta Team、鎮守府敷地内に突入したが敵多数に包囲されている!航空支援は寄越せるか?!》
《【Coyote】伊-401よりSparta、安心して!そっちにも別途三機送ったよ!》
《OK、機影確認!感謝する!》
“パナマ運河を爆撃し米海軍の太平洋への戦力投射を阻害する”という、壮大な(そして血迷っているとしか言いようがない)作戦を実行するために設計された水上戦闘機【晴嵐】と、その母艦の内の1隻である伊-401。当初大本営が描いた青写真からは大きく外れたものの太平洋の海原で猛威を振るった武勲艦とその艦載機だが、現代に転生した結果その特色が最大限に活かされた舞台はまさかの地上戦だ。
大がかりな着艦艤装も艦載機展開用の特殊艤装も必要とせず、発艦用のカタパルトは9mm機関拳銃とほぼ同じ大きさ。運用可能な艦載機である晴嵐は数こそ最大6機と少ないが、組み立て式でパーツも発艦するまではポケットサイズのため此方の運搬も容易いと来ている。
対深海棲艦としては数があまりにも少なすぎるが、例えば今回のように“人類”を相手にした戦闘ではかなり頼れる戦力になる。
484Res/548.20 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20