ある門番たちの日常のようです
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317: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/09/26(火) 08:54:49.08 ID:S9ZMkwjX0
残存戦力は1割程度とはいえ、元の母数から考えれば例え1割でもそれなりの数にはなる。

卯月の砲撃から生存した敵主力部隊の1割、凡そ30名。荒い息の中で立ち上がったそいつらは、向かってくる時雨と江風に銃口を────否、その先に装着された“銃剣”を構えた。

「давай!!!』

「「「ypaaaaaaaaaa!!!』』』

30名が、指揮官の号令一過突撃してきた時雨と江風に四方から飛びかかる。狙うは言うまでもなく“白兵戦”。

歩兵の自動小銃程度では、それこそ極めて貧弱な睦月型の船体殻にすら碌なダメージを与えられない。その点で考えれば、確かに急所に攻撃できれば一撃必殺が見込める白兵突撃によって一縷の望みを繋ぐやり方は間違いではない。

加えて、満身創痍とはいえ向こうはよく訓練された正規軍人の集団。一般人や訓練不足のゲリラ兵が刃物を持っているのとはワケが違う。“一縷の望み”どころか、向こうはおそらく本気で時雨と江風を殺すつもりだったのだろう。

「五月蠅い」

「クァッ』

尤も、最初に交戦した1人の上半身が時雨の振り下ろした拳で“潰れた”瞬間に、それがいかに無謀な試みかを奴等は思い知っただろうが。

「江風、今度は僕の方に多くちょうだい」

「約束はできねえな時雨姉貴。さっきも言ったけど、早いもん勝ちだ!」

「もうちょっと姉を敬いな───よっと!!」

腹から上が肉と骨と血液がぐちゃぐちゃに混じった塊に変わり、腸を垂れ流しながらビクビクと痙攣する下半身。その足首辺りを掴んだ時雨は、眼前の光景に固まってしまった別の兵士めがけて叩きつける。

「』

悲鳴すら、上げる間もない。乾いた破砕音と共に横合いから打撃を食らった兵士の身体が鋭角に折れ曲がる。肋骨や背骨、腰骨が立て続けに肉を裂いて体内から飛び出し、外れた何本かが地面に落下してカランカランといやに軽い音を奏でた。


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