ある門番たちの日常のようです
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307: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/09/24(日) 23:21:58.51 ID:KiIh6cLg0





扉を開けた瞬間、入り口僅か数センチのところを弾丸が一発掠めていく。

舞い上がった雪混じりの粉塵が地面に落ちきる間もなく、何十挺という数のAK-12が下手くそな学生コーラスのように一斉にがなり立てた。5.45x39mm弾が嵐のように扉前の空間を駆け抜け、正面のシャッターも弾雨に撃たれて甲高い金属音を途切れることなく鳴らし続けている。

(,,゚Д゚)「そりゃあおいそれと出しちゃくれないわな」

「こんなところに逃げ込んだら当たり前でしょ」

単に“扉の前”に敵がいなかっただけで、俺達の籠もる倉庫自体は守備隊側にきっちり包囲されているらしい。まぁ、2番艦が後ろで愚痴るとおりわざわざ逃げ道皆無のどん詰まりに飛び込んだ敵を捨て置くのはバカの諸行だ。罠でも警戒したのか、数や火力に任せて踏み込んでこなかったあたり敵は寧ろ慎重に過ぎるとさえ言える。

………勿論、目論見がなきゃ俺だってこんな間抜けな場所に転がり込んだりはしない。

(,,#゚Д゚)「衝撃注意!!!」

倉庫全体に聞こえるよう叫びながら、俺はあの不愉快な絵が描かれた手榴弾をピンを抜いて放り投げる。ファルロがすぐさま俺の警告をロシア語に言い直し、突撃体勢を作っていた全員が床に身を伏せる。

コロコロと床を転がる色々とふざけた手榴弾は、倉庫前面のシャッターの前で回転を止めた。

(,,; Д )「ぬぉっ……!」

巨大な光が、炸裂した。


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