ある門番たちの日常のようです
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233: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/09/07(木) 13:48:13.07 ID:y5a/8HOy0
「………日本の艦娘はレベルが違うと聞いていましたが本当ですね」
( ФωФ)「あやつは艦娘の枠さえ超越した何かだ、参考にするな」

グルージズェが最早驚愕を通り越して呆れた様子で呟いたが、“日本”への風評被害が広まる前に釘を刺しておく。我が国の艦娘は確かに質量共に世界最高水準だが、あのレベルが量産できているなら今頃この戦争は人類の一方的勝利の内に幕を閉じている。

( ФωФ)「“海軍”には頭と筋肉のネジを予め忘れて生まれてきた男が1人いてな。そやつに鍛え上げられた結果が“アレ”だ」

「な、なるほど……」

「本当に流石ねぇ。私も肖りたいぐらいだわ」

因みに【Ghost】叢雲は右手にぶら下げていたト級の下顎をつまらなそうに遠くへ放り投げる青葉の姿を、少し頬を染めて眺めている。……こいつの提督に速やかに話を通しておかなければいけないと、我が輩は固く心に誓った。

( ФωФ)「アレに憧れるのはやめておけ。主の提督が泣くぞ」

「あらなんで?強いことはいいことじゃない?」

( ФωФ)「あやつとあやつが所属する鎮守府の者どもは全員もれなく頭が────」

ぐらり。

足下が、微かに揺れる。

(;ФωФ)「散開!!」
「皆、下がりなさい!!」

我が輩と叢雲が同時に叫び、周りの兵士達と共に蜘蛛の子を散らしたが如く四方へ跳ぶ。直後、アスファルトで塗装された地面がボコリと1メートル近い高さまで隆起した。

『ギィイアアアアアアアアアアアアッ!!!!!』

「Ahhhhhhhh!!!?」

土煙とコンクリートの破片が舞い上がり、地下からイ級の巨大な頭部が突き上げるような動きで表出する。逃げ遅れた“海軍”の兵士が1人、悲鳴と共にはね飛ばされそのまま倒壊した家屋の剥き出しの鉄骨に串刺しになる。

「驚かすんじゃないわよ、このッ!!」

『ォオオオオ───ギアッ!?』 

跳ね返るように再度突貫した叢雲が、勢いよく槍を突き出す。眼の部分を突かれてそのまま反対側まで貫通されたイ級は、地下から出現した体勢のままぐたりと力を失って動かなくなった。


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