214: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/09/05(火) 12:04:38.59 ID:YYSiAqOmO
(,,゚Д゚)「意味の無いフォローご苦労さん」
(; ̄⊥ ̄)「っ」
「…………」
投げつけられた言葉にファルロの表情がくしゃりと歪み、後に続くはずだった言葉が呑み込まれる。脇に立つ奴さんの忠犬がまた鋭い視線を飛ばしてくるが、無視。
(,,゚Д゚)「“貴重な、そして新たなロシア軍の艦娘戦力なのでなるべく保護するように”と命令は出ているから破壊・殺害はしないよう心がける、あくまでも“なるべく”な。
万一敵対していた場合も善処はするが………まぁ、期待はあまりしない方がいい」
新型艦娘を配備できるメリットは確かにデカい。ましてや現状危機的な状況を迎えている北欧方面にできるのならなおのことだ。
だが、艦娘が敵に回ること…………特に、どんな理由があれたった一隻でも「艦娘が敵に回った事実が民間に何らかの形で漏洩すること」がもたらすデメリットは、それを遙かに凌駕する。
艦娘を単純に“戦力”として勘定した場合ですら、上層部はデメリットの回避を優先している。ましてやそこに、提督個人の信頼だの敵対した艦娘側の事情だのが介在する余地はない。
(,,゚Д゚)「対深海棲艦戦力として見た場合、艦娘【ガングート】の価値は極めて重い。だが、その重さは“人類全体”と比べれば遠く及ばない。
俺は“海軍”士官として、上層部の決定に従う」
(; ̄⊥ ̄)「………あぁ、解った」
諦観の表情を浮かべて項垂れるファルロの横で、“信頼”の名を冠する駆逐艦娘の目付きは今や俺に対する殺意と憎悪で満ちあふれていた。
「………君達のそう言うところが嫌いで、私は“海軍”を去ったんだよ」
(,,゚Д゚)「あぁそうかい────Ostrich、準備はできてるか!?」
絞り出されるような声を聞き流し、俺は二人に背を向ける。
“嫌われる”のは慣れている、今更一人二人それが増えたところで思うことはない。
別段それで俺達の任務が変わるわけではないのだから。
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