ある門番たちの日常のようです
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138: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/08/23(水) 02:22:40.65 ID:5L4DPNhn0
「【Helm】 incoming!!」

「江風!!」

「了解!!」

俺がトラックの荷台に飛び乗ると同時に、空を見上げていた一人が指さし叫ぶ。直後に時雨と江風の構えた25mm連装対空機銃が起動、弾丸が軽快な発射音を残して空に駆け上がる。

『────!?』

『─────!!!』

上空に接近してきていた深海棲艦の戦闘機、【Helm】の群れが駆逐艦二人の対空弾幕を受けて次々と蜂の巣になり墜落していく。

「ちぃっ、時雨姉貴!こりゃ数が多すぎだ!」

「車両出して!早く!」

正確無比な狙いで今のところは敵機を寄せ付けていないが、およそ数百機に上ろうかという大群相手に機銃二丁で何とかできるはずも無い。早々に限界を察した時雨が運転手に向かって叫び、計22人を乗せたトラック二台が雪煙を蹴立てながら急発進した。

「クソッ、追ってくるぞ!」

(,,#゚Д゚)「俺達も撃て!“ワンショットライター”ならAK-47でも十分対抗できる、残弾気にせずばらまけ!!」

幸い、このトラックは幌が着いていないタイプの物だ。寒風を諸に受けることを喜ばしいとは言い難いが、上への銃撃を遮る物は何もない。

加えて先程の敵部隊を処理したおかげで、AK-47の弾薬は相当余分にある。

(,,#゚Д゚)「ゴルァッ!!」

『!?』

俺自身も、ドラグノフから持ち替えて真上に迫ってきた【Helm】の内一機に弾丸を浴びせる。

「ギコさン、ナイスショット!!」

後部エンジンを撃ち抜かれた敵機が火を噴き、瞬く間に弾薬に引火。墜落を待たずに空中で爆散。その様子を見た江風がやんやの歓声を送ってくる。

「ウィリアム=テルかシモ=ヘイヘか、流石の腕前!よっ、世界一!」

(,,#゚Д゚)「お褒めいただきありがとよ!光栄だが気ィ抜くなよ!!」

「あいよ!!」

言葉を交わしながら、俺は一瞬だけ後方に視線をやる。路上に転がる60数個の屍が、みるみるうちに遠ざかり──────


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