ある門番たちの日常のようです
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130: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/08/21(月) 23:56:35.12 ID:hwimiDv60
「うっわぁ………」

「アレ酷いね、ウチの提督なら単騎2秒で制圧できそう」

俺と同じ場所に隠れた江風と2番艦も、呆れた様子を隠さずに武装(しただけの)兵の集団を眺めている。ほかの場所で待機するやつらの様子を横目で確認してみたが、見れば見るほど寧ろ“油断をしない”ことが一番困難な敵の様子にほぼ全員失笑一歩手前だ。

(,,゚Д゚)「……いっそあの有様こそ俺達の油断を誘うための罠だと思いたいぐらいだな」

敵の手応えがないというのはまぁ喜ばしいのかも知れないが、流石にここまでされると最早馬鹿にされているようで不愉快ですらある。

同時に、益々疑念が深くなる。例えとち狂ったムルマンスク市民のほぼ全てがこいつらを引き込むための手引きに参加していたとしても、そしてロシア連邦の駐屯軍側がどれほど直前の直前までその動きを把握していなかったとしても、艦娘込みのムルマンスク駐屯軍が易々と施設その他をこの軍から奪われる姿が想像できない。例えロシア側の兵力が10人だったとしても、最低限市外へ連絡を飛ばす時間は十二分に確保できたはずだ。

「それで、どうするの?一人でアホみたいに突撃して白兵戦縛りで殲滅してみる?」

(,,゚Д゚)「金剛扱いかこのガキ、後で工廠裏来い」

「なぁ、二人は金剛さンに借金でも踏み倒されてンの?」

別にそんなことは無いし、金剛のことがきらいというわけでもない。ただ、俺にとっての一番身近な金剛も負けず劣らずのアホなので、俺の中で金剛=アホという図式が固まってしまっただけだ。

(,,゚Д゚)「……さて。2番艦、江風、制圧が終わったら出てこい」

「おっと、行くンかい?!」

「了解。それで、何秒待ってればいい?」

観察を十分に終えて、こいつらの底は見切った。後は迅速に“処理”をし、とっとと親玉を縛り上げてこの“人類史上最大の奇跡”のタネを吐かせるだけだ。

(,,゚Д゚)「15秒でケリを付ける。

各位攻撃準備、速やかに殲滅しろ………あぁ、注意点が一つだけ」

とはいえ、俺はあの無能な部隊は俺たちにとって悪いばかりでもない。

(,,゚Д゚)「どんな殺し片をしても構わんが、トラックには傷つけるなよ」

移動の足をわざわざ自らの死とひき替えに提供してくれたことについては、俺は心の底から感謝している。


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