ある門番たちの日常のようです
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128: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/08/21(月) 22:42:51.53 ID:hwimiDv60
身を伏せた薪の山の陰から、僅かに顔を出してじっくりと現れた部隊を観察する。服装は全員先程射殺した狙撃手(笑)と同じ白を基調とした迷彩服で、口元をスカーフやターバンで隠しているという点も一致する。唯一指揮官と思われる男だけは首から上にベレー帽以外の物を身につけておらず、聞こえてくる言葉の意味は解らないものの見るからに尊大な態度で唾を飛ばしながら尊大に周囲の兵士達を怒鳴り散らしていた。

(,,゚Д゚)(見れば見るほどひでぇな)

武装兵の数はおよそ60人前後と言ったところか。荷台から路上に降りたのはいいが動作は一人残らず酷く緩慢で、AK47を主力とした火器も構えているのではなくただ持っていると言った方がただしい。

奴等はいつまで経ってもトラックの周りからほとんど動かず、互いにおどおどと視線を交わしながらボールに盛られたジャガイモのように狭い空間にひしめき合っている。周囲では深海棲艦と此方の空軍による攻防戦も未だ激しく続いていて、駆逐艦の砲撃一発でも流れ弾で跳んでくれば十中八九全滅だ。

予想が正しければ恐らく先程の狙撃手との通信が切れたから駆けつけた部隊のはずなのだが、60人強という兵力の誰一人として周囲の偵察や安全確保に向かわない。指揮官もそれをさせようとする気配すら見られず、ふんぞり返って自分の周りに心持ち多くの兵力を集めている。

そも、最初からこれだけ拠点となり得るポイントがありながらそれを全部放置して狙撃手一人と民兵一人だけの配置という時点であり得なさすぎて罠を疑うレベルだ。というか実際直前まで伏兵や奇襲を展開していたのだが、のこのこやって来た増援の動きがあの有様ではおそらくこれがこの組織の“素”なのだろう。


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