ある門番たちの日常のようです
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122: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/08/21(月) 12:52:01.26 ID:aNZmD83PO
《…………………………ハァアアア〜〜〜〜〜〜》

たっぷり15秒にわたる沈黙の後、無線機からはクソデカくクソ長いため息が聞こえてくる。込められた落胆と嫌悪の量はさながら夕飯がハンバーグだといわれてウキウキしていた子供が目の前にそうめんを出されたときのそれに匹敵し、そんな声を通信相手────ロマさんが出すことはかなり珍しい。

( ФωФ)《……それ本当か?見間違いとかじゃなくて?》

(,,゚Д゚)「ここでんな嘘つく意味も時間もないっすよ。なんなら写真送りますか?」

( ФωФ)《まぁそうだよな……………ッハァ〜〜〜〜〜》

もう一度、ため息。因みに向こう側では砲声や銃声、深海棲艦共の雄叫びなんかが飛び交っているのだが、その直中でも落胆することをやめられないほどこの報せはロマさんにとってキツかったらしい。

( ФωФ)《このタイミングでなんちゅー余計な真似かましてるんだあのクソ狂信者共………全員身体にC-4巻き付けてルール地方で“ジハード”してくんねえかな》

(,,゚Д゚)「ロマさん、色々その発言はマズい」

( ФωФ)《知ったことか、どうせ誰が聞くわけでもあるまい》

(,,゚Д゚)「いや、それはそうだがなぁ……」

ロマさんはよほど腹に据えかねたのかその後も二言三言罵詈雑言を吐いた後、ようやく少し声に冷静さを取り戻して話を進めにかかる。

( ФωФ)《それで、イスラムのどの組織が絡んでいるかは解るか?》

(,,゚Д゚)「いや、残念ながら“アッラーフ”の文字以外にこれといって目立つ情報はない」

建物の陰に運んで俺ともう二人ほどで屍体を更に漁ってみたが、解ったのは胴に刻まれた入れ墨がどうやら聖典の一部を引用した物らしいということぐらいだ。

持ち物もサバイバルナイフや手榴弾、旧式の拳銃に小瓶に入った飲料水、後はクルアーンの小冊子と煙草だけで眼を引く物はない。

(,,゚Д゚)「強いていうならこの射殺体は若い。あと、俺を狙ったと思われる狙撃がざっと七メートルは外れた位置に着弾したことから考えて相当なへたくそだったはずだ」


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