ある門番たちの日常のようです
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109: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/08/19(土) 22:10:00.83 ID:Pj/0RVMWO

(#゚;;-゚)「それで、電話のお相手は?」

/ ゚、。 /「あぁ、ミナミだよ」

(;#゚;;-゚)「ミナミ……あぁ………」

デイの脳裏に、一度見たら二度と忘れられない日本国総理大臣の顔がデンッ!と勢いよく現れた。

彡(゚)(゚)

かつて外交会談の席で一度目にしただけだが、未だに(悪い意味で)鮮烈に記憶している。

ギョロリとした大きな眼に、縦長の細い顔と顔の面積の半分ほどを占める蛙のように巨大な口。日本人は「黄色人種」に分類されるそうだが、彼の肌は実際に黄ばんでおりさながらシーシーレモンのイメージキャラクターがそのまま現実に抜け出してきたような印象を受ける。

ヨシヒデ=ミナミ(南慈英)。クトゥルフ神話のディープワンも裸足で逃げ出す異様な風貌を持った男が日本の国政の長であると知ったとき、デイは強烈な目眩に苛まれた。

/ ゚、。 /「そうイヤそうな顔をするもんでもないよ。彼は風貌は完全にダゴンの眷属だが優秀な男だ」

(#゚;;-゚)「それは知っておりますが……あの、首相私より酷くないですか」

Premierminister Minamiの辣腕は、デイもよく知っている。

山ほどの失言ととても一国の代表とは思えない粗野な所作で国内外で痛烈な批判を受ける一方、今までの日本なら口を濁していた外交問題にずけずけと踏み込み正論をぶちかます姿は「お嬢さんをあやすようなもの」と嘲笑された日本の外交姿勢を激変させた。

就任当初から「どうも今回の日本国首相はひと味違う」と噂に上っていた南の言動は、深海棲艦の出現と艦娘の実装を機に切れ味を増していく。

今や艦娘先進国として、日本の立ち位置は国際社会で押しも押されもせぬ物になった。そしてその艦娘技術、特に改二技術を事実上独占状態にできているのは間違いなく南慈英の外交手腕に寄るものだ。

(;#゚;;-゚)「………解ってはあるんですが」

デイ=ヒルトマンはタンク・ブンデス・リーガの伝説の操縦手として名誉の負傷がそこかしこに刻まれた顔を思い切りしかめる。

どれだけ有能だろうが、とにかくあの不気味な容貌だけは受け付けられない。


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