キョン「最近、生え際が気になる」
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35: ◆y7//w4A.QY[sage]
2017/08/06(日) 22:41:12.51 ID:vfIO/Fr60
キョン「それで?」

古泉「そこで、あなたへの質問へと話が繋がります。涼宮さんのことをどこまでご存知でいらっしゃいますか?」

キョン「その言い方が気に食わん。お前のニュアンスをそのまま受け取ると、まるでハルヒに原因があると言っているように聞こえる」

古泉「その通り……だと言ったら?」

キョン「いいか、古泉。この世に意図的に記憶を忘れらさせるような手段なんて存在しない。まぁ、催眠術か、あるいは健忘症のような脳に変化があれば別なんだろうが。大抵の場合、記憶は些細なきっかけで戻る」

古泉「……」

キョン「記憶の引き出しとそれを連結させる回路が脳にあるからだ。ましてや、俺たちゃ若いし、健忘症じゃない。それに少なくとも古泉、俺、ハルヒに関わるその他大勢の記憶を操作できないとボロがでちまうだろう。よって、催眠術の線も消える」

古泉「驚きました。博識でいらっしゃいますね」

キョン「褒められてるような気はせんがな」

古泉「そうなると、矛盾点についてもうひとつ可能性がある解答があるのでは?」

キョン「いい加減にしろ、ハルヒはたしかに、ちょっと変わったやつではあるが。超能力者じゃないんだぞ」

古泉「その口ぶりは本当に覚えていないのでしょうか」ズイッ

キョン「ちかっ! 近い!」

古泉「なるほど……。ある程度、事情は確認できました。認識させられないよう強い暗示をかけられている状態と近いのかもしれませんね」

キョン「だからなぁ」

古泉「涼宮さんは、特別な力を持っています。それは、我々人類にとって脅威とも、革命とも言えるほどの影響力です」

キョン「そうかい。だったら空が十字に割れてるのかもしれねえな」

古泉「神の御子ですか。そうとも言えますね。現時点では、ですが。世界の命運は彼女が握っていると言っても過言ではありません」

キョン「おいおい。それじゃなにか。ハルヒに世界の運命を左右するほどの、なんだかよくわからん力があって、それを俺たちの記憶を消すのに使ったってのか? なんのために?」

古泉「自覚していないのですよ。無自覚だからこそ無差別に力を発動してしまい、天使にも悪魔にもなりうる」

キョン「壮大なSFだな。教えてやればいいじゃねえか」

古泉「無責任なことを言いますね。あなたにそんな力があると突然通告されたらどう思います?」

キョン「だからって、なにもしないのが良いってのか? こういう場合の決まり手は本人の判断に委ねることだ。少年漫画にありがちなパターンだな」

古泉「これは現実なんですよ。教えてしまったが最後、発狂でもしてしまったら? 自由に力を行使できるようになってしまったら? 良い結果ではなく、悪い結果を想定して行動をするべきです」

キョン「保守的な考えだね。お前の話を聞いているとなにもしなくていいんじゃねぇか」

古泉「我々の間でも、強行派の意見としてそういう考えがないわけではありませんが……」

キョン「さっきからお前はどの立場で話てんだよっ! ハルヒは化け物じゃねえだろっ!」

古泉「……失礼しました。そうですね、そんなあなただからこそ、選ばれたんでしょうね」

キョン「はぁ……やれやれ。俺たちゃSOS団というハルヒの作った同好会というわけわからんもんに振り回されてるだけだろ」

古泉「はい。これからも全力でサポートをさせていただく所存です」

キョン「なんだかなぁ」

古泉「そろそろ学校に到着します。僕は調べねばならないことができましたので、また後ほど」


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